

仮定
- LAYER 1 を(右の図の、二種類の) アラインメントマーク付で描画します
- LAYER 1 をエッチングするか、メタル層として、 後で EB 装置のカメラで、アラインメントマークが見えるように
凸または凹を作っておきます (メタル層の方が良い結果が得られます)
- LAYER 2 を LAYER 1 に重ね合せで描画します
(まぎらわしいですが、ここで説明している図は LAYER 1 に用意し、
エッチングまで進めます。LAYER 2 を描く時には、
その座標を参照して位置を合せるだけで、
LAYER 2 の方に、これらの図を用意する訳ではありません)
アラインメントマークには二種類あります。
いろいろな呼び方をしますが、結局二つです。
- 粗調用 coarse alignment ← ウェファアラインメント
- 微調用 fine alignment ← チップアラインメント
これらの GDSII 形式は次のところから取得可能です。
形状としては、凸でも凹でも、どちらでも、後の指定により使用可能です。
- 粗調用
- ウェファ全体の位置決めに使います。
図の左側が粗調用です。
黄色の部分はガード域で、空白にしておきます。何も置いてはいけません。
この例では、ガード域は 20μm を担保していますが、
可能ならこれを 500 μm くらい空けておくと、より失敗を減らせます。
通常、これを単独の BEF として用意して、WEC editor 上で二つ配置します。配置の方法は
- (例えば) ウェファの中心の上下に置きます
- 間隔は ウェファの大きさの 2/3 以上とします
描画対象が、ウェファでなく、チップの場合には、なるべく離して置きます。例えば対角線上にします。
- (ウェファ上の) X 座標で言うと -40,000 より左側には置けません
これをいつ使うかと言いますと、
Layer 2 を描画する時に、
WEC editor の coarse TAB で Coarse Alignment ON に変更し、どこに置いてあるかを教えます。
WEC Editor で編集中に、
Coarse Alignment ON に変更すると、
ウェファ・マップの画面にその位置がどこかが、
赤い印で表示されます。
このマークは、光学的に見つけて合せます。
- 微調用
- チップ毎の位置決めに使います。
図の右側が微調に使われるもののうち、
代表的なものです。黄色の部分は粗調と同じで、ガード域です。
チップ (AreaMap で指定する格子) の四隅に配置します。
BEF 一つ毎に四つ置くことになります。
配置の方法は
- 描画領域を囲む四角形の隅に 4 個配置する
- その 4 個を結ぶ四角形の内側に描画領域が入るようにする
- となり同士の BEF 配置のマーク同士の間隔は 60 μm 以上になるようにします
- 重ね描画を繰返すとき、つまり何層も重ねる時には、その回数 x 4 の個数が必要です。 用心のため、その二倍の数を用意しておくと失敗しても回復の可能性が高まります。
この微調用については、
Layer 2 を描画する時に、WEC editor の Fine tab で位置を座標で指示します。
このマークは、EB で見つけて合せます(なのでその作業中にこわれてしまうこともあります)。
エッチングについて。
Si の場合には
凹 深さ 0.5 μm +/- 10%
凸 高さ 0.5 μm +/- 10%
かたむき 0.05μm 以内
が標準です。
またメタルの場合には、
タンタル、タングステンなどが良く、100nm 以上の厚さで、
断面の傾き(傾斜で大きくなる部分の長さ) は 0.05 μm 以内とします。
